書籍より学ぶ。新耐震基準の住宅の倒壊について(3)
こんにちは!
コモハウスの向谷地です。
引き続き、「書籍より学ぶ。」シリーズです。
耐震等級や建築基準法のお話は前回以前も何度かお話させて頂いておりますが、これら現行の耐震基準(現時点で最新の耐震基準)に対する設計者などの専門家と、専門家以外のエンドユーザーである住まい手の方々とで認識の違いがあることをご存じでしょうか?
この認識の違い、というより「知っているか否か」の違いとも言えますが、それぞれが当たり前と認識しているこの違いが実はとても大きく致命的なものと言えます。
ずばり、今回の学びなのですが、
<今回の学び>
現行の耐震基準をクリアしているということは、、
専門家)
中規模の地震では被害をほとんど生じず、大規模地震に対して建物の損傷が残るものの、倒壊や崩壊させずに避難する時間を稼ぐことで人命を守る
⇕
エンドユーザー)
震度7の地震でも壊れない
という認識の違いがある。
多くの設計者や構造設計者などの専門家は、建築基準法の定めが倒壊を防ぐものではなく、あくまで人命を守ることがポイントであり、倒壊する可能性は十分あることを知っています。
しかし、専門でない一般のエンドユーザーの方々は当然、耐震等級を取得していたり建築基準法をクリアしていれば、安心安全であると認識してしまいます。
たとえ命が助かったとしても、その先傾いてしまったりした家では、そのまま生活を継続できません。。
ここに認識の乖離があると、この本でも改めて伝えられていました。
あまり知られていないのが事実ですが、この乖離は命にも関わります。
倒壊や損傷を軽減できる工法?
コストは?
メンテナンスは?
様々な課題はありますが、まずは正しい説明が大事であると再認識しました。
そのうえで大地震に遭遇したとしても、その先も継続した暮らしを続けられるような住宅を提供していきたと感じました!!
向谷地